散ったグドンの名演技〜怪獣に助けられたウルトラマン〜

新作ウルトラマン、地元番組に屈す 福島・青森など

 8日にテレビ放送が始まったウルトラマンシリーズ最新作「ウルトラマンメビウス」(TBS系)が、福島、青森両県などで放送されない事態になっている。誕生40周年を迎えた同シリーズで放送しない系列局が出たのは初めて。ウルトラマンの生みの親、円谷英二監督(1901―70年)の出身地福島県では放送見合わせを残念がる声が上がっている。
 ウルトラマンメビウスはシリーズ第16作。再び始まった怪獣の襲来にウルトラ警備隊がヒビノ・ミライという人間の姿でメビウスを地球に派遣し、特捜隊「クルーガイズ」の仲間とともに闘う物語だ。東北放送などが毎週土曜日午後5時半から放送している。
 制作局の中部日本放送CBC)によると、ウルトラマンシリーズの放送時間帯は第1作「ウルトラQ」から、前作「ウルトラマンマックス」まで、すべての系列局が放送するネット枠の扱いだったが、メビウスでは初めて各局に対応を委ねるローカル枠に移行した。
 このためTBS系列28局のうち、放送時間の調整がつかなかったテレビユー福島青森テレビなど11局が放送を見合わせているという。
 テレビユー福島は「広告主の要請もあり、月曜午前に放送していた地域情報番組を土曜夕に移すことにしたため」と事情を説明。青森テレビは「この時間帯は長年『サザエさん』を放送しており、視聴者に定着している」と話す。
 両局には先月から「なぜ、メビウスを放送しないのか」といった問い合わせが寄せられており、テレビユー福島は「夏休み期間に特別編成で放送できるかどうか、検討したい」としている。
 円谷監督の出身地・福島県須賀川市で、円谷監督の顕彰活動やウルトラマンを生かしたまちづくりを進めるサークル「シュワっち」の岩崎哲久さん(43)は「子ども時代のウルトラヒーローで世代論が語れるのがウルトラマンシリーズの魅力の一つ。福島をはじめリアルタイムで見られない地域が出るのは、とても残念だ」と話している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060415-00000006-khk-toh


テレビ局の事情もあるから、致し方ない。仙台もどうなるかと思ったが、なんとか放送されている。ウルトラマンマックスは朝7時30分放送だったので、金曜の夜に寝るときにビデオ予約するのが決まりごとになっていたが、夕方17時30分は忘れやすい。
それにしても、「サザエさんが土曜日の夕方が当たり前」という青森がすごいね。青森って日本?っていうくらい、別の文化だね。あの曲聴いてブルーにならないのは、青森星人だけか。まだ「いいとも」が夕方なんでしょ?


さて、ウルトラマンメビウス。初回を見る限りは、微妙なところだった。今日、第2回目の途中でも微妙だった。先の理由もあって、「ああ、オレ、途中でフェードアウトしそう…」という感じだった。
40周年とはいえ、マックスに比べて、大人が見るには堪えない部分が大きい。ウルトラマンを知らない、ヒーローものが大好きな子どもたちは楽しめると思うが、過去のウルトラマンを見てきた大人たちは、初回と今回で食いつくかどうかは難しいと思う。


まず、メビウスに変身する主人公がちょっと。俺は言うけど、「キモい」と思う。感情移入しにくい。従来の主人公にはないイメージだ。これからイメージがたくましくなっていくのかもしれないし、まあ、見慣れていくんだけどね。
マックスの時もそうだったけど、萌え系のメンバーを入れるのはどうか。めがねをかけていても、あんな高速で飛ぶ飛行機を操縦できるのか。
それと長官は変えたほうがいい。あの俳優さん自体は好きだけど、全然緊張感がわかない。バラエティの再現VTRにしか見えない。ここは、マックスから引き継いでほしかったな。
というように、キャスティングがあまりしっくり来ていない。


今シリーズは「ウルトラマンに頼らず、自分たちで地球を守る」というテーマがあるようだが、それにともなって、飛行機がよくわからないけど、高速で移動しながら特殊攻撃ができるというシステムは、ちょっととっつきにくい。それも、ウルトラマンよろしく制限時間が1分という、よくわからんシステムだし。ま、これも改善されていくのかな。


というような理由で、「ああ、これ最終回まで行くかな。というか、次回シリーズはたぶん見ないだろうな」と思っていた。ただ、初回の段階で、唯一の救いは、サウンド面。ミサイルの発射音などが、昔のウルトラマンとほぼ同じで、それだけが良かった。あのレトロな感じがいいのよね。


そして、グドンが現れた。ツインテールは出なかったけど、グドンがまたやってくるなら、ツインテールも出してくれよ。地底怪獣だから、また出てくるのかな。
地底怪獣なのに、両手ムチって「動けるのか?」と思いながらも、今回も暴れていったけど、このグドンが最後にやりおった。
何ていう名前の武器か知らないけど、ムチを切り落とし、グドンが立ち尽くした瞬間、木っ端微塵に大爆発。
これが良かった。というか、これがあったから、「あ、これは毎回見なきゃ」と思った。本当はCGなのかもしれないが、昔のウルトラマンと同じようにリアルだった。
昔、書いたと思うけど、「怪獣は斬り落とすに限る」。残酷な倒し方をした方がいい。CGなんて甘いことしてはいけない。
これから、どんどんメビウスは残酷な倒し方をしてほしい。首だけ斬り落とし、怪獣がゆっくり倒れていく。たまらんね。
グドンっていう古参の怪獣が登場してくれたことと、あの演技。そして、爆発の音も外せない。俺は、見事に散ってくれたグドンのために、なんとかこれからも見ていくぞ。


次回は、かつてウルトラマンタロウを苦しめたバードン。この辺のチョイスもいいね。俺としては、前に登場した怪獣、宇宙人だけでいいと思うんだけど、どうでしょう。