甲子園に棲む魔物は球場を離れ、あなたのすぐうしろに…

今年の夏は、特に個人的にも関連が少しあったせいか、高校野球が面白かった。
地元宮城大会の準決勝をたまたま見に行き、いつもはスルーする高校野球を、割と今年はちゃんと見た気がするな。
あの負けて去るせつなさと一生懸命さが、日本人の肌に合うんだろうな。高校野球は、勝負に負けたとしても、一般の勝負事の”敗者”とはまた違った趣きがある。そんなに負けてない。


一応、北海道出身という手前、どうしても駒大苫小牧を応援していましたが、まさか負けるとは思わなかった。当然、勝つものだと思っていた。なんだかんだで、3年間勝ってきたわけだから。
でも、早稲田実業の斉藤投手が凄すぎた。神懸かり的だった。
いつか実現できるなら、プロ野球での二人の投げあいを再び見たい。たとえ、オールスター戦でも。


今回、大味な試合展開が多くて、正直「どうなんだろう」と思った。いろんな理由がありそうだが、こんなに逆転が多いと、やっている方はもちろん、見ているほうも滅入ると思う。
ただ、決勝は投手戦になったので、ますますあの二人の投手の凄さを感じる。


これで夏の甲子園大会が終わるかと思うと、意外にそうでもない。
遠足の終わりは家に帰るまでと校長先生が言うがごとく、まだまだ終わっていない。
彼らが無事高校を卒業するまで。
彼らが無事成人になるまで。
彼らが無事プロ野球選手になるまで。


ハンカチ王子」という面白フレーズまでつけられちゃってるけど、それだけ露出しちゃうと、負の部分も見えてくるというか…。


結局、最後は写真週刊誌が勝ち、ってことか。