結婚式の仕事

とうとうこの時が来てしまったか。
私は自慢ではないが、友達の数は少ない方だ。
だから、私と同世代の人たちは、結婚どころか、出産をすませ、もうすでにパパやママになっている人がいてもおかしくない。離婚してる人もいるだろう。
だが、未だ結婚式にお呼ばれしたことはなかった。
しかし、ついに来た。

正確に言えば、職場(?)の先輩の結婚式で、おそらく4歳くらい年上だと思う。
まさか、わたくしめが招待されるとは思いもしなかったが、おめでたい席なので一つの社会勉強だと思って行こうと思う。
自分もはやく結婚したいと思うんだろうな。今からでも予想できる。

しかし、困ったことを頼まれた。発起人をやってくれと頼まれたのである。
初めての経験なので、何をする人なのか正直よくわからない。
だいたいこんな若造ができる役職なのか?
「発起」という言葉から察するに、式をやりましょう、という人だと思うが、新郎さまから頼まれた。新郎新婦から発起するのではないのか?
何も知らない私の中では、発起人と媒酌人は同列でいるのだが、大丈夫なのだろうか。新郎さまは、誰でもできる仕事だと言ってくれているが。
いやあ、困りました。おそらく引き受けますが。

親父は年齢が年齢だけに、社員の結婚式によく出席するし、お祝いの言葉を述べたりするが、引き出物といっしょにパンフレットをもらってくる。
あれを作る人だろうか?
あのパンフレットほど寒いものもないが、人生で一番幸せなイベントなのだから、あれくらい寒い思いをしても、私は許せる。

ああ、あいさつくらいはするのかな。
忌み言葉とか気をつけるんだな。
そういうの緊張するなあ。

謎の発起人だが、詳しくは明日教えてくれるそうだ。