余裕がほしい

いきなり!黄金伝説。」。あの番組はいかがなものか。


まず、番組当初の企画と今の企画が全然違う。たまにそういう番組があるが、せつない。すごくせつなさを感じる。
最初から「いろいろやってみよう」という感じで、流れで今のような番組だったらいいのだ。
最初の企画は視聴率がふるわず、次の企画もダメ。
でも、今の企画はなかなかだな、という感じの番組は見ていて辛い。
スタッフが視聴率という単なる数字に振り回されているからだ。
テレビの視聴率は分単位で出るから、長時間番組のちょっとした1コーナーでも、数字が悪ければ変えてしまうという。
3時間番組のわずか5分でもこだわるのである。別に構わないと思うのだが。
特に、朝の情報番組はニュースや天気予報など伝える内容が重なるので、各局気を使うのだそうだ。
昔は「ひらけ!ポンキッキ」とか朝から子ども番組があったのだが、現代人はそんなに余裕がない。
逆に、朝に他と違う番組をやったほうが数字がとれるような気もする。
そんな余裕もテレビ局にはない。


ココリコの番組は、そういう意味でせつない。
私の個人的事情で番組最初は見ることができないので、全部も見てないのにコメントするのも気が引けるが、それくらいおかしいのである。
「1カ月1万円生活」。
1カ月を1万円で過ごせるかというテーマの企画だ。
このコーナーのルールがよくわからない。
世の中の人は、1カ月1万円で切り抜けるというのはかなり厳しい。
しかし、挑戦しているタレントの方々は実に楽しそうな生活をしている。
貧乏ながら、ちょっとした「イイ感じの」料理を作って、むしろ生活を楽しんでいる。視聴者も安くてカンタンな料理を求めて見ているのだろうが、そんな番組をやっていいのか、ココリコよ!
実際、1万円で生活している人々は、あんなに楽しくない。
1万円で暮らしたところで、それ以上のギャラも入らない。
世の中には、1カ月1万円以下で生活している人だっていっぱいいる。
その人たちは、どんな厳しい生活をしているか。
甘いのである。3食カップラーメンである。


1万円で過ごすのであれば、これをどう増やすかまず考えるだろう。
ギャンブルとか。株とか。
私だったら、森永卓郎さんにお願いするが。


しかも、節約単位がケチくさい。
こうすることで、0.8円安い、とかのたまうのである。
今の日本に、0.1円玉などないのである。1万円生活だから節約する気持ちもわかるが、そんなに0.8円の差がすごいのか。よく考えてほしい。
100メートル走で0.1秒を争うのはわかるが、実生活において0.1秒差は特に影響がない。10秒でも9秒でも、そんなに変わらない。


最近は、節約生活にも視聴者に飽きが来たのか、バリエーションが増えている。
森脇健児が北海道で節約生活するなど。
意味がわからない。
どうしたいのか。見ている我々はどうしていいのか。


そんなバリエーションある中、各節約企画に挑戦している芸能人がオンエアをかけて戦うという。
そのオンエアは、スタジオの審査員がボールで審査するという。
ここまで来ると横暴に近い。
みんなが見ているゴールデン帯であんなことをしていいのか。冗談ではすまされない。
子どもには見せたくない番組だ。


北海道では、おなじテレビ局で深夜に「sakusaku」という番組が放送されている。
tvkという神奈川の放送局で制作、放送されている。
HPで調べてみたが、月曜日から金曜日の朝7時30分から放送されているらしい。
北海道では、HTBで木曜日分だけネットしている。
北海道に住んでいる私は、朝から、しかも毎日、放送していること自体驚きだ。
あの番組の力のぬけ具合は素晴らしい。


テレビ局には、もっと余裕をもっていただきたい。
視聴者はそんなに視聴率にこだわっていない。