HARLEM ver.3.0の感想

キャンペーンのため、現在、GEOはレンタルCDが半額となっている。
久しぶりにCDを調達してきた。
周辺のレンタルCD店はTSUTAYAを含めHIP HOP周辺のCDは網羅してしまった。
昔は漁るように借りてきたが、最近は新譜しか手を出せなくなった。
今では月に1回くらいしかCDを借りない。


なぜか「HARLEM ver.3.0」がレンタルに出ていた。23日発売なのに早いな。普通、シングルは発売と同時にレンタルに出るが、アルバムは2,3週遅れた土曜日にレンタルに出る。
うちの近くのゲオはたまにそういうことがある。大丈夫なのか。


とりあえず今日は、シングル2枚、アルバム3枚を借りてきた。
シングルは、童子-Tの「蜃気楼 第二章」とHALCALIの「マーチングマーチ」。
第二章ということで、ぜひ最初の「蜃気楼」を聴いてみたい。第二章の最後では、最初の「蜃気楼」と思われるところをサンプリングしていて、しかも、現在の童子-Tの声と重ねて歌っているところがかっこいい。
HALCALIはラジオですでに聴いていた。HALCALIはあれでいいのだろう。
アルバムも持っているが、聴きかえしたことはない。薬にもならず毒にもならない。
それはそれでいいのだ。


アルバムは「UNITY」というコンピ盤と、「HEAT -灼熱-」のサントラ、そして「HARLEM ver.3.0」の3枚。


「UNITY」は、ラッパ我リヤの「ROCK THE PARTY」狙い。他はジャンルが違うのでそ んなに興味ない。AGGRESSIVE DOGSのUZI-ONE氏プロデュースの曲で、そういえば、AGGRESSIVE DOGSとラッパ我リヤは「TAP OUT」で共演していた。まだ聴いてないけど。
去年の8月に出たコンピで、歌詞にもある通り「RG A.I.R. 4th」とリリース時期が重なる。
ラッパ我リヤ名義では最近、音源を出していないが、山田マンやQはソロとしてかなりの客演をこなしているのでそう心配はしていない。
「ROCK THE PARTY」も「RG A.I.R. 4th」に入っていそうな曲で、個人的にはあまり好きではなかった。
我リヤのアルバムは「ラッパ我リヤ伝説」か「日本改造計画」が傑作だろう。


「HEAT」はまだ聴いていない。
日本のHIP HOPは東京だけでなく地方も盛り上がっている状況の中、札幌はTHE BLUE HERBとS.P.Cという長いキャリアと実力をほこる2大アーティストがいる。
しかし、実力がありすぎて、私にはついていけないところがある。身近に感じられない。Shing02もそうだ。
もちろん凄いのはわかるし、私は高く評価している。
日本のHIP HOPで行くところまで行っているのは、THE BLUE HERBShing02である。


「HARLEM ver.3.0」は良かった。期待通りだった。今のところ、今年の最高のアルバムだ。DJ CELORY a.k.a Mr. BEATSの「BEATS JAPAN」以来だ。
まず、「もう3.0か」という思いがある。すでに「ver.1.0」とうっていた1枚めは2001年に出ている。次に、リミックスの「ver.1.7」、新しく「ver.2.0」、MIX CDの「ver. 2.5」、そして、今作の「ver. 3.0」だ。どれも聴く価値のあるアルバムとなっている。1.0は外国人アーティストの曲も多かったが、以降は日本人アーティストの曲が多い。
このシリーズのおトクなところは、めちゃくちゃたくさんのアーティストが参加している点だ。そもそも、オムニバスとかDJ名義のアルバムなど、数多くのラッパ−が参加しているのが個人的に好きだ。この点は初心者にもオススメできる。そして、HARLEMシリーズは、結構豪華な取り合わせによる曲が多い。
今回は、前2作とまた違った作品になったような気がするし、さすがに3作目になると、やっと出てきてくれたかというアーティストもいる。ver.10.0までには、かなりの人数を網羅するだろう。
やっとRHYMESTER宇多丸師匠が登場した。Mummy-DDJ JINも登場しているのに、これには何らかのウラ事情があるのかと詮索していた。しかも、男くさいメンツとやるのかと思ったら、Adyaという女性シンガーと組んで、結構オシャレな曲になっている。さすが、師匠はなんでもできる。
DELIも意外にはじめてじゃないかな。KASHI DA HANDSOMEと組んでちょいとしたストーリーものになっている。結婚してますもんね。
4曲目。BUTCHERとは、なかなかイイところ突いてきますね。こういうところ好きです。6曲目のBOY-KENもイイ仕事してますな。
あと、韓国からDJ Tactics、JOOSUC、young GMが登場しているのも面白い特徴。英語とハングルが混じっている曲だが、私は英語でさえリスニングできないので、どこからどこまでが何語なんだかわからないところがまた面白い。韓国のHIP HOP事情はよくわからないが、音を聴く限り、日本と大差ないような気がする。私は好きな音だ。
15曲目の「シブヤホリック」はアルバム中唯一の日本語タイトル曲。確信犯ですな。
この曲はもったいないくらい良い。Mummy-DKOHEI JAPANの兄弟とFull Of Harmonyが参加しているが、このF.O.Hがもったいない。くらい良い。このF.O.Hの使い方は豪華だ、DJ TAIKIもニクい。


ちょっと残念だったのは、前作まで続いてきたG.K. MARYANと山田マンの曲が今回はなかったことだ。出演者の数が増えてきたので楽しみだったのだが、それを差し引いても素晴らしい出来に仕上がりましたね。
次は、ver.3.6?でしょうか。このシリーズは、ver.10.0まで続けてほしい。MACCHOとか、KREVA、LITTLE、MCUといったKICK解散組もまだ出てないですね。まだまだHARLEMシリーズに期待です。