「負けない国」旅行記〜第1日目〜

あらかじめ断っておくが、私は無事(?)1月18日に帰国してきた。
はじめての海外旅行、しかもベトナム。いろいろ感じることがたくさんあった。
書きたいことがたくさんあるので、ちゃんと整理して旅行記をまとめてみよう。
とりあえず日にちを基準に思い出していこう。


昨日、札幌から東京に到着。
成田空港からの出発時刻が早いので、前乗りしました。
彼女といっしょに二人旅。ツアーですが。
上野に一泊しました。
考えてみれば、行ったことがなかったアメ横を探索し、昨日の夜はハンバーグカレーを食べました。
ふらっと入った店の割には安く、おいしい店でした。


札幌も寒いが、東京の朝も寒い。これから、暑い国へ行くので軽装。電車に乗ってしまえば後は外の空気に触れることがないので、京成上野駅まで走って行く。
電車に乗ると、早朝だからか、車掌さんが車内アナウンスを間違える。
到着時刻を1時間遅くアナウンスしたが、考えれば間違いだとすぐわかる程度。
しかし、となりの彼女は偉いのでちゃんと指摘してあげました。
若い車掌さんでしたが、指摘されるまで自分の間違いに気づいてませんでした。
まあ、別にいいですよ。人間だもの。間違いはあるさ。
しばらくして、訂正のアナウンス。2回。
一駅通過したら、もう1回。
しばらくして、もう1回。
もうええ。


成田空港に到着。ちょっと早かったので、国際線のおみやげ屋をひやかしてみる。
日本人の私でも欲しいものもあるが、大抵は「日本」グッズ。
やたら日の丸がついてたりして、外国人には喜ばれそうだ。
しかし、帽子にデカデカと日の丸がついちゃってる日本人は、、、
国をファッションにするのは、日本では難しい。というか、そもそもどうなんだろう。


チケットを手にし、入国審査。はじめて。
チケットとパスポートを渡す。それだけだ。審査するのも日本人。何も問題ないはず、だった。
が、前の彼女といっしょに連いていったので、怒られてしまった。
そこの線まで下がってください、とキツめの若い女性審査官に怒られた。
幸先の悪いスタートだ。ヘコんだ。
線さあ。もうちょっとわかりやすく書いてよね。


飛行機に乗る。
スチュワーデス(敢えて言う)は、ほとんどがベトナム人女性。
ただ2人はベトナム人男性、2人は日本人だった。
世の日本人男性にはスチュワーデス「信仰」があるが、別に俺にはない。確かに美人だが、それだけのものだ。
ベトナムの女性も初めて見るようなものだ。
ベトナム人スチュワーデスはきれいだ。美人だ。かわいい。
そりゃ、そうでもない人はいるが。
結構驚いた。
機内誌もベトナム語で書かれているが、そこに載っているモデルさんもきれいだ。
これは楽しい国だぞ。


日本からの飛行機なので、日本語も通じるのかと思ったが、甘かった。
もうそこからベトナムだった。英語は通じるが、日本語はあまり伝わらない。
かわいらしいベトナム人スチュワーデスから飲み物について聞かれたが、ベトナム語がわからず、英語で言ってしまった。
そこで、「Thank you.」とでも返せば良かったものを、すっかり動揺してしまって、そのまま通り過ぎて行ってしまった。
すごく悔しかった。
なんとか飛行機を降りる前に「ありがとう」くらいベトナム語で言ってやりたい。
他の日本人スチュワーデスが来たりして、なかなかチャンスが来なかったが、ようやくやって来た。
「カムオン」と言うと、笑って何か言ってくれた。その何かはわからなかったが。
俺にとって、はじめてのベトナム人との交流。
おっさんならこんな情熱はなかったろう。女性だったからこそ、嬉しさも大きい。
しかし、ベトナム語をもっと勉強しておけばよかったなあ、と後悔もここからはじまった。


旅行に使えるベトナム語講座みたいな本も持参したのだが、よく読んでみると、日本語と全然違う。
一応カタカナ書きになっているが、おそらくちゃんときれいには通じてないと、あとからちゃんと読んでわかった。
ベトナム語には母音が多く、子音の発音も日本語とちょっと違う。
そして、「ma」という音でもどう読むかで(例えば、上昇調とか平坦に読むとか)6通りある。
要は、音が全然違うのだ。
ああ、あの笑いはちゃんと「ありがとう」と受け取っての笑いだったのか。
それとも「何言ってんかわかんねえよ」の愛想笑いか。
それとも「うわっ!田舎くせえ発音!イモ日本人!」とバカにしていたのか。
本に言いたいが、発音記号をちゃんと書いてほしい。
一般人には難しいか。


空港に到着。暑い。北海道人には。
日本を出る時にはつまづいたが、入国審査も心配である。
パンフレットには、ちゃんと記入すれば何か聞かれることはごく稀とある。
俺は運が悪いので「ごく稀」ということは「高確率」ということである。
飛行機内で記入している時から、おっくうだった。
だいたい職業欄に俺は何と書けばいいのか。
フリーター?Freeter?
無職?Retired?でもそれは「引退など」って書いてある。
今話題のニートなのだが、それは職業なのか。
もうイヤなので、会社員のフリしてOFFICE CLERKと書いておいた。
まあウソだが、完全なウソでもない。ちゃんと社員ぽいこともやったから。
という、勝手な意見で書かせていただいた。
結局、偶然にも女性の審査官にじろじろ見られながらもちゃんと通過した。しかも、その審査官もなかなかきれいな人だった。
いい国だぞ。でも、ちょっとだけウソ言ってごめんなさいね。


空港の出口でガイドを探すと、すごい人。
日本の空港でスターを出待ちしている感じなのだ。誰かスターでも乗っていたのかと思っていたら、単純に待っている人が多いのだ。
送迎車に乗って、ホテルに向かう。
車で良かった。
バイクがすごい。台数が半端じゃない。そして、速さ。
ホーチミン市内はレース状態。
後で知ったが、これはまだゆっくりな方で郊外がもっと速いそうだ。
公害で空気も汚れているので、顔を布で隠している人も多く、昼の最中から暴走族状態なのだ。
ルール無用。進路変更、交差点に進入しても減速はしない、ウインカーもつけない。
信号なんてない。あっても、無視する。
そんな感じなのだ。でも、事故は少なく、ちゃんと成り立っている。
はじめての観光客には、道路の横断は無理。横断歩道があっても、難しい。
でも、コツをつかむと、バイクの方が除けてくれるので渡れる。
バイクに乗ってる人は実に運転がうまいのだ。速いようでちゃんと状況確認ができているのである。
日本の暴走族とは違うのだ。スピードも違えば、運転技術も違う。格が違う。
暴走族よ。そんなにバイクに乗りたいのであれば、ベトナムに行くが良い。
あなたの乗りたいように乗れるから。バイク天国である。だけど、いっしょに乗れるかなあ。


もうひとつ驚くのは屋台の多さ。だいたいは食べ物を売っているが、そこらへんにあるので、街全体が大学祭のような感じだ。
この感じ大好き。
しかも、朝から晩まで、休みの日も関係なく、いつもどこかで何かを売っていたり、焼いていたりする。いつも、何かのにおいがする。
南国系の果物も多く、車の中から見てても十分に楽しかった。


ホテルに到着。
ランクは下の方だが、十分にきれいなホテルだ。
金庫が壊れて修理したりはしたけれど。
ベトナムというと、「田舎」「田園」というイメージだったが、ホーチミンは都会である。特に、ホテル周辺は観光地ぽく、外国人だらけだった。日本人も多く、日本人が話すネイティブな日本語と、ベトナム人の客寄せが話すちょっとヘンな日本語が入り乱れている。
物価もここらへんはちょっと高いということも後からわかった。それでも、日本に比べればかなり安い。


レストランで夕食を食べる。もちろん、ベトナム料理。うまい。
料金は思っていたものよりは高かった。
屋台や現地の人が行く店は安いのだが、レストランなどは外国人相手なのでちょっと高いのだ。たぶん、素材もこだわっていると思う。
お金を持っている人にはちゃんと商売っ気を出す。ベトナムもしっかりしている。


ホテルに帰って、ようやく就寝。
時差2時間なので、時差ボケになることもなく、ゆっくり寝ます。
昨日までは上野にいたのに、今はホーチミンで寝てる。
不思議な感じだ。