二人の女性に話しかけられる

私がロリコンとかアヤしいヤツではなく、単純に子どもが好きだという前提で聞いていただきたいお話でございますが。


今日、家族でちょっとした公園に立ち寄りました。
そこには、人工の小川や池があり、暑かったので、たくさんの子ども連れがいたのです。
それほど混んでいる公園ではないのですが、私ら家族は、流れのない池で足を浸していました。
すると、小さい女の子が私に話しかけてきたのです。


私はヒゲを生やしているので、子どもたちにとっては、不思議なものに見えるらしいのです。
泣くことはあまりありませんが、見たことないので、大抵はじーっと見ています。
しかし、余計なことをすると、泣きそうな不安な表情をします。
そんな男に、向こうから声をかけてきたのです。


「何探してるの?」
私は別に何か探しているわけではないのですが、そこの池には珍しくおたまじゃくしがいたので、
「おたまじゃくし、探しているの」
「さっきねえ、そこにいたよ、ほら」と指差してきました。
「お兄ちゃんも、さっき見たよ」と答えておきました。


女の子はひとりで遊んでいました。池は大人なら大したことのない深さですが、子どもならちょっと危ないかもしれません。近くにお父さんやお母さんがいないので、
「お嬢ちゃん、お父さんやお母さんいないの?」
「あっち」
と指差しましたが、いっぱいお父さんやお母さんがいたので、特定することはできませんでしたが、きっとちゃんと見てるだろう、と信じました。それでも少し心配だったので、
「お嬢ちゃん、ここにはよく来るの?」
「うん。よく遊ぶ」
「この辺に住んでいるのかい?」
「うん。あの道をまっすぐ行って、右にまがったところ」(当然、わかるわけない)
「お嬢ちゃんは、幼稚園かい?」
「うん。旭川大学」(おそらく、附属だと思うが、こんなところに旭川?)


そろそろ時間が来たので、
「お兄ちゃん、そろそろ帰らなきゃいけないんだけど」(大丈夫?の意)
「うん。わかった」
と、池からあがって帰りました。


このご時世、怪しまれるのもイヤだったので、なるべく、その子から離れるようにしていたのですが、その子の方から、このお兄ちゃんの方についてくるのです。
こんな体験ははじめてです。
子ども好きな私からみれば嬉しいことですが、心配なのは、知らない人についていってしまいそうな感じなことです。しかし、知らない人に気さくに話しかけられるというのは、素晴らしいことです。
私はまだ自分の子どもはいませんが、将来、どうしつけたらいいのでしょうか。もちろん、後者にしたいですが、小学校にも柵がめぐらされる時代になかなか難しいところではあります。


親父のふるさとである、美唄の駅が大きくなっていたので、ちょっと見にいってきました。
建物は大きいのですが、それは、通路が大きいだけで、何か大きなお店が入っているというわけではありませんでした。
今度は、駅舎内で話しかけられました。
「すいません。バス乗り場ってどこですか?」おばあちゃんです。
「ああ、私は、こっちの人間じゃないので」と答えたら、おばあちゃんの親戚であろう人が「おばあちゃん、こっちこっち」と正解を教えていたので、たぶん、大丈夫でしょう。


ヒゲを生やしている人間は、ふだんは、ヒゲを意識しません。鏡を見ないと見えないところにあるからです。
それに、ほとんどの男性は同じくヒゲを生やしている、俺はみんなと同じ人間なんだと思っているのですが、案外ヒゲを生やした男性はいません。
もちろん、薄いヒゲや無精ヒゲは本格的ヒゲではありません。
だからこそ、私に話しかけてくれるのはうれしいものです。