ロケットマン「サンバじゃない?」

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懐かしい思いだ。私がHIPHOPにハマったきっかけをこんな曲で思い出すとは。


私はコラージュものが好きだ。難しく書くと、空間Xにふつうに存在しているaと空間Yにふつうに存在しているbがある。この時、aが空間Yに入った時、ものすごく変な感じがする時がある。要するに、切って無造作に貼りつけるとすげえ面白いのだ。
最初のきっかけは、コサキンのラジオの「意味ねえCD大作戦」だ。俳優・細川俊之が読んでいる百人一首があるのだが、それを切って貼って「かなしけれ みじかきあしの きりぎりす」を聴いて大爆笑した。何度も聴いたが、たぶん今でも笑えると思う。細川俊之の怪しい声もポイント高い。


そこで、ラッパ我リヤの『ラッパ我リヤ伝説』に、またしてもいい声の森山周一郎が参加していることを知り、さっそくTSUTAYAに行ってレンタルしてきた。HIPHOPターンテーブルでスクラッチしたりするものだと思ったのだが、残念ながら、「CD大作戦」のような曲ではなかった。何百円か出して、特に聴きたくもないCDを借りてきてしまったと思い、もったいないから聴くだけ聴いてみるかと聴いてみると「なんてポジティブな音楽なんだ。これはすげえな」と感じた。
そこから私の日本語ラップファンは始まったのだが、もともとはそんなきっかけだった。


ロケットマンの曲を聴いた時、私はテーブルの上で履歴書を書いていたのだが、思わず書き間違えそうになった。BGMで聴いていると、ロケットマンふかわりょうの元祖・あるあるネタが流れてくる。それも切り貼りされながら。最後の方は、数々のネタをさらに切り刻んでくっつけているので、すげえ意味ないネタになっていて笑ってしまう。
ふかわりょうは一昔前まではいじめられキャラであり、つまらない芸人とされてきたが、最近はなぜか急激に評価され、NHKではちょっとした文化人のような扱いである。ふかわりょうのネタも評価できるが、この曲ではさらにナンセンスに仕上がっていて面白い。