女の子が泊まりにきて、嬉しい気持ちになった

そういえば、先日、うちに女の子が泊まりに来た。
この時点で股間がギンギンになっている青少年もいるかもしれないが、ちょっと待って欲しい。
私には、5年近くつきあっている彼女がいて、現在は同棲しており、その彼女の女友達がやってくるという話だ。
だから、その女の子といいフンイキになったり…、とかそういうことはあり得ない。


といっても、うちに女の子が来るのは少しドキドキする。彼女はいるけど、いわゆる女友達というのは私には存在しない。なぜなら、男と(少なくとも俺には)女に、友情は存在しない派だから。彼女でもない女とチャラチャラ遊びに行ったり飲んだりするのは、ナンパなヤツであり、俺ら硬派なハーコー(Hard Core)に女友達は必要ないのだ。
と書けばかっこいいが、そもそも男友達も少ないし、モテたくてもモテない男なのだ。ナンパなヤツはうらやましいが、「めんどくさそうだから」というごく勝手な理由で、隠居(隠遁)に近い生活をしている私でございます。


再度書くが、イヤらしい気持ちは毛頭ない。友達のいない俺のうちに客人がやってくるという時点で、楽しい気持ちになっているのかもしれない。まあ、なんでもいいが、家に俺の知らない女の子がやってくるのは気持ちがいいことだ。


うちの彼女が台所に立ってしまったので、しばらくは、友達とフリートークをかまさなければならなかった。モテない諸君には、とてもうらやましいかもしれない。考えてみれば、私も彼女以外の女の子と会話するのは記憶にない(店員などを除く)。
同い年の女の子の話を聞くのはためになる。世の中のOLは、どんなことを考え、どんな生活していて、どんな音楽を聴いているのか、勉強になった。世捨て人に近い俺と世間はズレているし、そんな俺と価値観を共有してくれている彼女も、果たして世間と同一の価値観を持っているかどうかは微妙なところだからだ。


うちに来ると、話題になるのは、膨大なMDとCD。一般的なJ-POPリスナーからすればひくほど置いてあるし、傾向も日本語ラップに偏っているから、だいたい「へぇ〜、すごいねー」と言いながら、心の中ではひいている(に決まっている)。そもそも、俺の彼女でさえひいている。
うちにくるお客さん(というか世の中全体的に)で、今まで俺と話を交わす人は皆無だったが、今日来た女の子は、今までとは違って興味津々だった。
もちろん、MSCとか降神とか聴くほどのコアな人じゃなく、J-POP全般的に好きで、ケツメイシが好きということだった。RHYMESTERZEEBRAというような名前を挙げると、名前は聞いたことはあるという様子だった。


音楽の話を終え、彼女と3人で料理も食べ終え、寝る準備を始めようかというころ、友達はケツメイシのMDを持ってきてると俺に教えてくれた。『ケツノポリス3』だった。ケツメイシは最近ファンになったそうで、『ケツノポリス4』も持っているそうだ。
このアピールは「もしかしたら、この人は俺の所蔵CDやMDを見てひかなかった人第一号かも」と思えてきて、なんだかすごく嬉しい気持ちになった。


次の日、女友達が帰る際、ケツメイシ初期の作品(『ケツノポリス』や『ケツノポリス2』など)をダビングしたMDを貸してあげた。どうやら喜んでくれたようで、あとで彼女宛てにお礼のメールが来ていた。彼女も「たまにはやるじゃん」と誉めてくれた。


今度、俺たちの家にどんな訪問者がやってくるのだろう。俺の所蔵品に少しは興味をもってくれるかわいい女の子だったらいいな。