飛んで火に入るWACK毛虫 〜毛虫テロ〜

今考えれば、前触れは火曜日だった。
俺のズボンの限りなく地面に近い側のすそに、鳥のフンがついていた。こんな地面スレスレのところに落とすとは、鳥もなかなかだなとのんきに思いながら、洗濯機に放り込んだ。


昨日の夜、カミさん(一緒に住ませてもらっている彼女。以下、めんどくさいからカミさん)が帰ってきて「コートの袖のかえしに毛虫が入ってて、窓から逃がしてやったんだ」という話をして、「なんていい人間なんだ、ハハハ」とまたのんきに思って、ソファーに座ってテレビを見ていたら、テーブルの上に毛虫がいた。
「さっきの毛虫じゃないの?アハハ」と言いながら、俺も窓の外に逃してやった。ただ俺の理由は「つぶすと汁が出て、汚ねえから」だけど。
そんな感じで昨日は寝た。


今朝、こうやってパソコンに向かっていたら、向こうの方から毛虫がもぞもぞやってきた。あれ?昨日と同じ形の毛虫だなと思って、また逃がしてやろうと思って、窓を開けたとき、ヤバいことに気づいた。


手すりに同じ毛虫がもう一匹くっついていた。


この部屋は毛虫に包囲されている!もともと、俺は毛虫は得意ではないので、すげえ怖ろしくなった。そういえば、昨日の夜から身体中が全体的にかゆいんだよな。そうか、俺のズボンについていたシミは、つぶれた毛虫か…。



そして、戦争が始まった。
俺の腕に、天井から毛虫が落ちてきた。


奴らの怖いところは、どこに潜んでいるかわからないところだ。いったい、どのすき間から入ってくるというのか。


ここまでの俺の予想としては、昨日取り込んだ洗濯物が入り込んだ説を有力としている。うちの中のどこかで卵がどんどんふ化している可能性もあるが、一日二日で7,8ミリまで成長するとは思えない(思いたくない)。


奴らを駆逐するためにはどうしたらいいのか。今のところの俺の考えは、「避難するに限る」だが、毛虫テロに屈してもいいじゃないか。だって、気持ち悪いもん。